医療法人 敬生会 フジモト眼科 医院長 藤本雅彦氏

2016年3月「フジモト眼科」見学会を開催しました。

当日の様子はHPで公開しております。

 

 

 

今回「いい病院」定例会では藤本院長に講演頂きました。

「ライバルは東京ディズニーランド」というフジモト眼科は、
フジモトゆめグループというグループで、施設(老人ホーム、保育園)、進学塾、レストランも経営されています。

大阪東住吉区には、眼科が11院ありますが、入院施設があるのは、フジモト眼科だけです。
白内障手術も1000件以上実施しており、将来的には、年間に1万人を目指すと高い目標を掲げておられます。

当日は藤本院長から、フジモト眼科の今日に至る経緯、そして取り組みについて講演頂きその後参加者との質疑応答を頂きました。

 

経緯

・父親が「フジモト眼科」を設立したがもともとは父親銀行マン。母親薬剤師

1975年 父親は医学部入学

現在医院長の藤本雅彦氏誕生

1975年 寺小屋を始める(高等進学塾の始まり)

1980年 医者になる

1987年 フジモト眼科開業

2000年 社会福祉法人 隆生福祉会

2013年 Kiitos(キートス)洋食レストラン設立

2015年10月 藤本雅彦 医院長

 

概要

理念:患者様の不安を安心に変え、安心を希望に変え、希望を見える喜びに変えます

所在地:大阪市東住吉区(人口12万人)

スタッフ:常勤4名、非常勤10名、視能訓練士3名、看護師3名、受け付け検査20名

コンンシェルジュ1名→ホテルに負けないようなホスピタリティーを生み出したいということでお出迎えをさせてもらうということ。

ドライバー3名→白内障の日帰り手術をされた方の送迎を行う。白内障手術をすると片目は眼帯を着けている。歩き、電車等で帰宅するのが大変で危険である。患者様のニーズに応えることができたらという思いで送迎を行っています。

・白内障手術でお困りことは通院、生活のことであります。通院のことでは、例えば月曜日に白内障の手術を行った場合その週に3回来てもらわなくてはいけない。眼が見えづらいなか、通院が困難なため送迎を行っています。 生活のことでは独居の高齢者が多い。眼帯をしていると身の回りのことをするのが大変ということで、特別養護老人ホームでショートステイも行っています。建物の特徴は子どもたちにも喜んでもらえるように、キリン、シマウマ、チンパンジーなどぬいぐるみがあり、遊び心のあるクリニックにしている。

 

フジモト眼科での取り組み

・フジモト眼科では毎年テーマ決めている 今年は→「感じるフジモト眼科」

診療所にイメージは「怖い、暗い、臭い」3Kと言われますがフジモト眼科はそれを逆にとって理想の3Kに変えましょうということで「来たい、期待、きれい」明るくて来たい、あそこの病院へ行けば何とかしてくれるという期待、そのように3Kをとらえています。

・季節を「感じてもらう」ということで、キリンとチンパンジーの大きなぬいぐるみに季節に応じて服装を変えている。地域の人も楽しみにしている。

子供たちの笑顔を見たいという思いで、随所に工夫を凝らしている。

例えば駐車場、従来は無機質だが、番号ではなく動物に変えてみました。キッズルームや患者さんからアンケートを取っている。

・「ワクワクする眼科つくり」→「ライバルは東京ディズニーランド」

病院はワクワクしないがディズニーランドは前の日からワクワクする。それを病院へ行くこともワクワクする病院つくりにつなげていけたらと思っています。

・患者様と、その周りのすべての人に喜んでいただきたいという思いから、母の日が近いので匂い付きのメッセージカードをつくる。五感も大切

・ハッピーカードをつくる。スタッフが幸せななったことを、嬉しかったことを書いて共有しています。目指せ1万枚。

・患者様の要望を知るためにアンケート書いてもらうが、ただアンケート用紙を置いただけでは書いてもらえない、そこで一か月に一回抽選で阪神のチケットが当たるということをしている。患者様の声を聞き良い病院つくりにいかしています。

・スタッフには「フジモト眼科に勤めてよかった、幸せになった」と言ってもらえることが自分の幸せであります。そしてそのようなクリニックにしたいと思っています。

 

 

参加者との質疑応答

Q,地域への貢献について

A,保育園へも検診に行っています。自分自身も子供が好きであります。病院の地域も下町であります。

 

Q,手術を考えている患者さんに対してGOサインをいつ出したらいいのでしょうか?

A,患者さんが自分で困られたら、声をかけてください、来てください、と言っています。 ライフスタイルに合わせて無理強いはせず、患者さんにあわせてます。

 

Q,病院清掃を行っている方からの質問。理想の3Kはとても共感できます。病院の掃除は業者がやっているのですか?

A,掃除のプロ頼んで毎日行っています。気が付いた時のゴミ拾いなどはコンシェルジュが行っています。月に一回はプロの床清掃に頼んでいます。

 

Q,白内障の送迎、キリン、他の病院が取り入れていないのを取り入れる発想は?

A,他と一緒のことをやりたくない、「医者っぽくない」と言われることが嬉しいこと、病院らしいくない病院をつくりたいということが原点です。

 

Q、理事長は経営と診療はどのような配分なのか

A、半分半分くらいです。

 

Q,先生の考えを浸透させるには、スタッフへの教育は?

A,会議週一回各部署のミーティング、月1回全体ミーティングを行っている。

個別で院長の考えや理念を話している。新入社員には1時間講演しています。 日頃から「仕事は楽しいんだよ」と言っている。仕事は面白くない、つまんないという人はいますが、仕事は上達したら絶対楽しいので、面白くなろうねといっています。

 

Q,今まで先生がやってみたことでこれだけは変えられなかったことは?

A,いつも変化し続けなければ成長ではないので、失敗したとは思いません。

だた、私が眼科に戻ってきたときに20人スタッフがいました。「病院ぽくない病院にしたい」と言うとスタッフは辞めていくのですね。「皆を楽しませたい」というと、そうではないでしょ?と反発されました。病院は患者さんを治すのだからそんなのいらないよ、というスタッフは辞めました。現在残っているスタッフは本当に私の理念が浸透しているかと思います。 病院は病気を治して当たり前でありそれプラスでないと選ばれる病院にはなりません。 患者さんの満足度を上げるには、スタッフの満足度を上げなければいけません。

 

Q,患者からのクレームは?その対応

A、1番多いクレームは「待ち時間が長い」ということです。謝るしかありません。 ゆっくり待ってもらえる空間を作っている。待てる場所をつくっている。弁当を食べるところもあります。

 

Q、地域の眼科事情は?

A,フジモト眼科は日帰りしかやっていないが、この地域は入院できる眼科病院がない。 市民病院からドクターが辞めている。クリニックを開業しているところが多いです。 逆に東京はテナント料が高いので開業するのは少ないと聞いています。眼科はオペをしようとすると50坪はいるといわれています。 しかしフジモト眼科は入院施設はないが、高齢者施設でショートステイも受けているのでその利用はできます。

 

Q、スタッフに上手に伝えていくには?

A,スタッフ一人ひとりを理解しないと伝えられないので信頼関係をつくるのにも、「知る」ではなく、「理解」するのが大切。スタッフには「成長し続けなければいけないよ、変わり続けないといけないよ、ピークは未来にあるよ」と言い続けています。

 

 

最後に

フジモト眼科の特徴としているところは採用のスタイルが違うということです。先ほどのお話でもあったように藤本先生が理念を掲げたとたん辞められたということがあったが、その後、どのようのスタッフを採用しているのか、自分たちの考えにあった人を採用している。このようなことは「いい会社」をつくる時も「いい病院」をつくる時も非常に重要でありますが、ハッピーカードを作ったり職場改善をして定着率が高まっている中での採用なので、理念に合わない方はお断りすることができる。ですから募集人員に対しての募集人数が多くなくてはいけない、というところが「いい病院」をつくる、「いい会社」をつくる時のキーポイントだと思います。

もう一つは医院長の人柄を含めた経営の姿勢です。実際の言い方をすると病院施設は医師が病院院長を兼ねて経営することが前提条件になっていますが、本来は経営に専念することができればいいのですがそれはできない、経営は片手間にできないが藤本先生はいろんな分野に興味を抱き勉強熱心にこれが経営につながっているのがとても特徴的です。

最後に、あるべきしっかりとした医療を提供しながら患者さんと向き合いそれを継続されていることがフジモト眼科の素晴らしいところです。

2016年4月26日いい病院研究会アンケート結果

 

どの様な点が、ご満足ご不満でしたか?

・講演内容も質問に対するお答えもとてもわかりやすく大変勉強になりました。
・先生の理想の3Kにキレイが入っていて、とても勇気づけられました。やはり病院はキレイでないと働く気がしないと思うのは私だけでしょうか?フジモト眼科様のような所が増える事を楽しみにしております。本日はありがとうございました。
・とても素敵な病院で、もし近くにあったら通ってみたいと思いました。新しい視点を頂いた様な気がします。
・話を聞くだけでなく意見交換を出来る事で距離の近い、充実した時間となりました。医療を考えるセミナーというと医療関係者しかいないケースが多くとても新鮮でした。
・藤本先生の医者らしからぬお話がとても上手でびっくりしました。表情も豊か!柔軟な考えが素晴らしくスタッフ、患者への気遣いなど素晴らしいです。「変化を好み成長のピークは未来にある」とても良い言葉で響きました。
・フジモト院長の「発想の源」を知れて大変勉強になりました。人を喜ばせる事にやりすぎは無いという事が大変感動しました。
・素晴らしい出会い、また講演させて頂きありがとうございました。
・フジモト先生はとてもさわやかでこういう先生が増えるといいなぁと思います。