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2013年9月2日 近森病院様訪問感想文

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30代男性

私にとって病院とは、サービス業というよりも診断・投薬・薬販売業といった見方でした。現実として、多くの病院がそうなっていると思います。近森院長のお話を伺う中で、用語が分からないものもありましたが、私はその部分は目をつぶってそもそもの院長先生のお考えをくみ取ることに集中しました。
数か月前に某大学医療センターの病院に数回通ったことがあり、建物も設備も古い老舗病院が経営を継続するために行っている大量診察大量投薬は“当然の行い”という印象を持っていました。診察は簡易で次回の予約は1か月後。唯一効率的に回っているのは、無人式機械会計系システム(ベンダー)だけでこれまで会計にかかっていた3、4分が15秒に短縮しただけで根本の解決が行われていない状況が客視線で見えてきました。
その状況が頭に焼き付いている私には、最初に集合した管理棟2階の雰囲気はまったく別なものでした。整然と並べられたモニターにミーティングテーブルというIT企業的なオフィス空間は、効率性を視覚的に感じられる良い例だと思いますし、2Fに集合させる意図も感じられました。その後視察させて頂きました病院内の印象は、『新しい』、『人が多い』、『モニターがデカい』です。特に視察中は人の多さに不安を感じるほどでした。『ER救急救命室』の舞台を思い起こさせました。(院長先生のお話を伺ってその不安は消えました。)
今回特に印象に残っている点は3点です。

一つは、『対応業務の絞り込み』です。人を救う業務を行っている病院が、目の前のいかなる患者も助ける的な対応をしがちですが、総合病院としての生き残りとして『対応業務の絞り込み』を行う事は大変な事だったと思います。旅館ホテル業界でも生き残りとして顧客ターゲットの絞り込みと対応業務の絞り込みは、必須となりますが実際はできていないところが多いです。目の前のお客様の満足を実現させるために、すべてのサービス提供をしがちですが、現実的には顧客の要望は無限で経営を圧迫するだけでしかないのですが、今回病院視察をさせて頂いて“一緒なんだな”と感心してしまいました。

 

二つ目は、『教育にかける費用の大きさ』です。売上の1%と聞いてびっくりしました。1億で100万、10億で1000万と考えると途方もない費用だなと思いました。旅館ホテル業界ではせいぜい売上に対して0.1~0.2%がやっとで、教育費は0円なんて会社が多数を占めています。もちろん病院という専門性の高い業務を行っているという事はあると思いますが、あればあるほど自社内で教育を行う場合が多いと思います。そこを外部に積極的に“知識”を得に行く方針はただただ素晴らしいと思いました。今後この『1%』という数字は、私の旅館ホテルを支援するうえでの目標としていきたいと思っています。

 

三つ目は、近森先生が再三おっしゃっていた『繋ぎ』です。病院業界を知らない私からすると、逆にそんなにつながっていなかったんだと驚きました。よくある病院のたらい回しではなく、ステップダウンするという発想はこれまでかかってきた病院には無かった感覚で、そこが近森病院が勝っている理由と感じました。

 

以前、私の友人が集中治療室で10年くらいのキャリアを持っている看護師をしており、病院の話を聞くと人が足りない人が足りないとずっと言っていました。それを聞いたときに、何で足りなんだろう?と思い、単純に業務が難しすぎることが原因だろうと意見し討論しましたが、専門的な事があって難しいと言っていました。恐らく日本中の医療にかかわる人が同じ“それは難しい”という意思を持っていて、硬直化しているんだと思います。そんな業界常識にとらわれている人は近森病院の近森先生のお話を聞かないといけないと思いました。業界外の人間からすると当たり前のことが当たり前にできない事を説明するのは非常に難しいと思いましたし、近森病院というモデルケースを学べば解決に二歩も三歩も前進するのは間違いないと思います。
このままの状況で日本の医療は崩壊するのかどうかという事は私には思い浮かびませんが、TPP以降は間違いなく壁が取り払われて、海外の病院が日本に高度医療を引っ提げて進出してくるのは間違いないと感じています。それが是か非かというと、非と私は思います。以前、海外で医療にかかる機会があった時、そのクリニックからは年2回のDMとバースデーカード、クリスマスカードが届きました。当然日本では禁止されていると思いますが、米国では当たり前のようでした。それには大変衝撃を受け、日本が真似してはいけない事の一つと感じていました。米国的な商売が前面に出た医療は、確かにビジネス的には儲かるのだと思いますが、極端な弱者切り捨てが起こり階層社会の礎になりがちだと思います。
今回近森病院を訪問させて頂き、本当に良かったと思いました。ぜひ今回の経験を他業種でありながらも、近森病院とは同業のサービス業への支援に変えていきたいと思っています。「いい会社」の法則実行委員会の勉強会に参加して本当に良かったと思いました。

40代女性

【近森病院さま】  近森正昭院長  9月2日(月) 9:00~

先日はお忙しい中、貴重なお話を頂きまして、ありがとうございました。
お話をお伺いする前にもホームページ等にあった資料や、牧野さんからの予習資料を読んでいましたが、お話を聞いてから読み返してみると理解度が全く異なりました。「流れ」を想像しながら読むことができたことで、病院という存在が変化していることがより理解できました。

 

・近森病院の理念には「地域」という言葉が2度出てきます。「患者さん」ではなく、「地域」というところからも院外の「流れ」を感じました。反対に、近森会グループの理念では「患者さん」と「スタッフ」という人は出てきますが、「地域」という言葉は出てきません。グループの理念が医者と患者との「在るべき姿」を描き、このグループの理念に基づき近森病院の理念が「流れ」を意識した景色を描き、各系列の病院がその景色の要所要所に関所の如く存在しているように思いました。

この「流れ」の考え方は、一般の企業でも応用できることで、グループとしてどんな機能を持たせて何処に何の機能を配置するのか、仕入先との連携もどのような形でとると最もアウトプットが増大するのか、ということを一つひとつ考え、「堤」をつくって流れる量と方向をコントロールしていきたいと思いました。

また、「流れ」を作っているのが管理部門という社内サービス部門であるところにも、理念を同じにする「誇り」を持つきっかけを与えていると思いました。

 

・人を大切にしている職場だと思いました。適材適所とよくいわれますが、それを個人という「人」の中で行っているところがすばらしいと思いました。その人が最大のプロフィットを出すためにはどういう状態が最も良いのかを考え、その人でないとできないところにプロフィットを集中させているのは、とても理に適っていると思いました。元々お医者様は、ローテーションをする職業ではないので、スタッフを流動的にさせることで、倦まないようにしているのかとも思いました。一般企業にも「キーマン」と言われている人達がいて、どうしても重要業務はその人を絡ませることになりますが、今回教えて頂いた業務の選択と集中を行うことで、より高いパフォーマンスも可能になると思いました。
何が大切なことで、何が自分の病院でなければできないことで、何が他の病院でもできることなのかという、ともすれば「全て」になりがちなところを、任せるところは任せるという大きな視野での選択と集中も、理屈だけではなく実行されていることがすごいと思いました。「とはいっても・・」と実際に実行できないことを沢山見てきた中で、覚悟をもって進まれていることが患者さんだけでなく、働く人も守っていることにつながっていると思いました。

 

・「いい病院」とは、未病に力をいれている病院や、安心させてくれる病院と考えていましたが、それよりも何かあった時
にできるだけ高い確率で家に帰してもらえ、地域サポートを充実させることで安心できるという、また異なる観点の「いい病院」の在り方を教えて頂きました。
バブルの崩壊と共に在院日数が減少し、ここ10年は15日前後で安定しています。外来患者数も駐車場の影響が大きいのか減っているのに対し、手術件数が増えていることから、「近森病院に行けば、元気になって帰れる」という地域の方々との信頼関係があると思いました。

 

・歴史から学べとよく言われていますが、本当に歴史から学んで実践されていることを伺い、とても感銘致しました。
「ツ・ナ・ガ・ル」に掲載されていた、『欣求楽市』の文章が印象的でした。「命を救う」「早く帰す」という二つの理念を実現させるための手段として、必要だからこう在るべきと考え、確実に実行されてきたことが分かりました。
振り返って自分は、在るべき姿の描き方がまだまだ曖昧であったと反省しました。

・お話を伺う時に「管理棟の2階」がわからずウロウロしていた私に、すぐに気づいて声をかけて下さった上、待ち合わせ場所まで案内して下さった方が、「とても働きやすい病院です」と嬉しそうに、そして誇らしげにおっしゃっていたのが印象的でした。勤務先を誇れるというのは、とても重要なことだと思います。企業理念を軸にした「いい会社」を増やしていく活動として「家族や他の人にも誇れる会社」という考えがありましたが、ますます強まりました。
末筆ながら、今後益々のご発展と、近森病院さまをモデルとした今後の病院の在り方が全国に広がることを願っております。 ありがとうございました。

40代女性

この度、9月2日に高知市にあります近森病院様を訪問させていただき、ありがとうございました。

社会医療法人近森病院様は、急性期医療、リハビリテーション、在宅医療を地域に展開しており、救命救急医療は近森病院、それ以外に、総合診療センター、リハビリテーション病院があり、リハビリテーションセンターは、脳卒中、脊損対象と整形外科専門に分かれており、全ての管理を近森病院管理棟で一括して行っていらっしゃいます。
地域において、病院の役割や求められることは、地域性により違いがあるのかもしれませんが、近森病院様は、高知駅近辺のこの地域で必要な医療は何か、その中でも、自分たちがやらなければならない医療は何か、求められる医療は何か、を追求し、理念「近森病院は、急性期医療を中心とした、地域に真に求められる医療の提供を目指し、チーム医療を行い、地域医療連携に力を入れてまいります。」に基づき、実践されている病院でした。
病院内の見学もさせていただきましたが、1階は外来、2階は手術室、3階は検診関係となっており、震災の津波対策も考慮して設計されておりました。また、高リスクは集中治療室、経過観察は救命救急、問題がなくなれば一般病棟へと、その治療の流れをつくっており、各部屋の配置も工夫されており、院内で患者さんが無駄にベッドに乗ったまま病院の右の端から左の端まで移動するようなことのないように考えられておりました。

 

患者目線で考えると、必要に迫られ病院に受診をした際、救急で運ばれおおむね1週間で慢性期の一般病棟へ移り、穏やかに過ごせるようにお部屋が準備されており、病棟内の雰囲気も落ち着いて、安心して過ごせる空間があり、また、各科のスタッフの顔写真が表示してあり、誰でもわかるように透明化されているため、病院にいる間に、どんなスタッフに関わってもらうのかが一目瞭然になっているので、患者にとっては、とても安心感のもてる病院だと感じました。また、病院内はどの科においても、清潔感があり、すべてが整理されていて、役割も明確化されている様子が感じられました。このように、病院内においても、チーム医療や地域医療を行っている様子が、地域のみなさんにも伝わり易い仕組みとなっており、とても分かりやすく、使いやすい病院であると感じました。そのため、いざ退院となった場合でも、患者さんの不安が最小限になるように、ソーシャルワーカーが在宅支援へのつなぎを行い、困ることがないように在宅、施設への調整を図る機能も充実されている様子でした。また、談室においても、地域医療連携室と医療相談室が設けられており、役割の明確化がされておりました。

 

そして、病院の管理全般においては、管理棟に管理部門があり、総務部、診療支援部、危機管理室に分かれ、経営に関する管理、各病院や施設のスタッフの調整・管理等のバランス調整を一括して行っており、徹底した管理体制が整っており、徹底管理されている仕組みが素晴らしと感じました。経営において、病院内に堤をつくり、水をながして巡回させて、その水の巡回がせき止められず、巡回し続ける仕組みづくりが必要であることを知りました。また、その枝分かれした水路は、いくつもに分かれ、病院内で止まらず、それを地域医療の連携をしながら、地域にも広がって展開されていく仕組みもあり、それらの徹底された経営管理、流れの仕組みづくり等全てが、経営の黒字化につながっていることを知りました。

 

また、医師と看護師は治療、薬剤師は薬学的管理、管理栄養士は栄養学的管理、理学療法士は理学的管理等、各専門職種の役割も明確化されており、判断・評価も医師のみがするのではなく、各専門分野の内容については、専門職種にも専門的にかかわってもらう仕組みとなっていました。実は、この仕組みこそが、患者さんを一番に考え最善を尽くす仕組みであると感じました。

 

私は、地域包括支援センターで地域の総合相談を行っており、普段から、医療機関と連携を図って仕事をしております。その際、病院によって対応はさまざまで、医療相談室と医療連携室が機能されているところは、患者さんが困らないように、計画的に当センターに相談し、退院の準備ができるような体制になっておりますが、そこが機能しきれていない病院も往々にしてあります。例えば、当センターに相談して、丸投げしてよしとなる病院もあります。しかし、患者だんは、治療が終われば地域に戻るのが前提ですので、医療と介護の連携は、もっと慎重にされるべきであり、患者さんの生活を大切に考える必要があると感じております。また、入院中の患者さんに面会に伺い、治療の様子やリハビリの様子を確認させていただく機会もありますが、適切に病院としての機能をもって、役割を果たしていることが大切であり、患者さんが不安少なく、地域に再び戻って生活を営んでいけるような支援や意識が必要です。その点では、近森病院様は、「救命は命を救う」「リハビリは家に帰す」という簡単明瞭な病院のやるべきことをスタッフのみなさんに常に意識するように促し、あた、例えば、手術をする医師は手術のみに専念できるような体制とし、また、外来患者を増やし、医師の本来するべき仕事以外の時間を多く費やすような仕事を極力医師にさせない体制を確立しており、効率性と専門性のバランスを考慮しながら、理想の医療を展開されておりました。また、患者さんたちが病院の方式、ルールに合わせて病院を利用していく仕組みとなっていることにも驚きましたが、今までの取り組みが地域に根ざした支援であったり、活動であったりと、地域貢献がなされており、信頼されているのだと感じました。

 

この度、近森病院様を訪問させていただき、病院は何をしなければならないのか、どんな仕組みが必要なのかを学ぶことができました。当たり前のことを当たり前にできていることが一番大切であり、素晴らしいと思いました。そして、それが、スタッフの笑顔、患者さんの笑顔に結びついていくのだということを改めて実感いたしました。

 

今回、近森様へ会社訪問をさせていただき、大変多くの気づきと学びをいただきました。とても貴重な時間をいただき、感謝申し上げます。ここで学んだことを自分ができるところから実行していきます。どうもありがとうございました。





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